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コラム

厚生年金対象拡大、週20時間以上パートも強制加入の方向

2018.08.27

今日の新聞報道によると、厚生労働省は、これまで厚生年金に加入義務のなかった従業員500人以下の企業のパートなど短時間労働者にも対象に広げる検討に入ったとのこと。現在加入義務があるのは、週30時間以上働く人のほか、週20時間以上で賃金が88000円以上かつ従業員が501人以上の企業に勤める人。

今回の検討で、週20時間以上働くパート社員は、ほとんど強制加入になると思われます。この対象拡大の理由は、少子高齢化により年金財政が厳しいため、少しでも、保険料を払ってくれる人を増やしたいためと推測されます。

と同時に、支給年齢の上昇(現在の65歳から67歳など)や支給額の減額も議論されると思われます。

企業にとっては、厚生年金保険料は、労使折半なので、負担が増えることになり、反発も予想されます。パート社員にとっては、将来受け取る老齢厚生年金が増えるのでウエルカムでしょうが、今後企業がどう対応するのか見守りたいと思います。

政府としては、来年5年に一度の年金財政の健全性をチェックする「財政検証」の年にあたり、厚生労働省は、この検討結果を踏まえ2020年度の法改正を目指すことになりそうです。

日本の年金制度は、原則20歳以上の国民が加入し、保険料を支払って高齢者への給付を行う「世代間扶養」で成り立っています。今後年金を受け取る高齢者が増え、保険料を支払う若者が減少していく状況では、「入りを増やし出を抑制する」ことが必至と考えられます。

今後も今回の検討事項を更に進める内容が出てくる可能性があります。政府の方針を注視していきましょう!

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