離婚して子供を引き取り養育しているが、元夫が死亡した場合の遺族年金はどうなる?|浜松の社労士事務所

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コラム

離婚して子供を引き取り養育しているが、元夫が死亡した場合の遺族年金はどうなる?

2019.07.24

今回のテーマは、離婚と遺族年金との関係です。

30歳代女性が離婚し、子供(8歳)を引き取り、元夫(30歳代)から養育費を定期的にもらっていました。ところが、この元夫が会社員で在職中に病死し養育費の仕送りが途絶えてしまいました。この場合、遺族年金はどうなるのでしょうか?

受給権は誰に発生するか?

●まず、遺族基礎年金を考えてみましょう。受給権は、死亡の当時、生計を維持していた「子をもつ配偶者」又は「子」に発生します。「配偶者」は子と生計が同一であること、「子」は18歳年度末までの間にあるか、20歳未満で障害等級1級2級で、現に婚姻していないことが条件になります。また、死亡者の法律上の子(実子又は養子)である必要があります。

離婚した元妻は「配偶者」ではありませんので、当然権利はありません。子はどうでしょうか? 死亡した元夫の実子(8歳)であり、元夫の仕送りにより生計を維持していました。従って、受給権者となります

ところで、元夫が死亡前に再婚していたが、再婚相手との間に子供がいない場合はどうでしょうか? この場合の後妻は、「子をもつ配偶者」ではないため受給権は発生しません。

ということは、受給権者は、元夫の実子のみということになります。ところが、この子が生計を同じくする父又は母があるときは、支給停止となるというルールがあります。従って、この子は、受給権はあるが、実母と生計同一である間は支給停止となります。金額でいうと、780,100円/年(平成31年度額)の支払いが行われないということになります。

 

●それでは、次に遺族厚生年金について考えてみます。遺族厚生年金の受給権者は、死亡の当時、生計を維持していた、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母となります。夫、父母、祖父母は、55歳以上であること。妻については年齢要件はありません。子については、18歳年度末までか、又は20歳未満で障害等級1級2級の状態で、現に婚姻していないことが条件となります。

更に受給権者には、受給順位があり、配偶者と子が第1順位。父母が第2順位。孫が第3順位。祖父母が第4順位となり、配偶者と子がいる場合は、父母、孫、祖父母は受給権者になりません。

この事例の場合は、妻は離婚しており、配偶者ではありません。子は、8歳(18歳年度末までの間)で、養育費の仕送りにより生計を維持していましたので、子のみが受給権者となります。

その場合の遺族厚生年金の額は、死亡者の厚生年金の報酬比例部分の年金額の4分の3となります。被保険者期間が300月(25年)ない場合は、300月あるものとして年金額が計算されます。

 

以上、まとめますと、子のみに受給権が発生し、遺族基礎年金は、実母生計同一のため支給停止。遺族厚生年金は、死亡者の報酬比例部分の4分の3(被保険者月数は300月換算)が18歳年度末まで支払われます。

 

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