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コラム

派遣業の同一労働同一賃金の体制整備は、労使協定方式が主流になる?

2020.05.10

こんにちは! 今日のテーマは、派遣業の同一労働同一賃金の体制整備についてです。
平成30年の労働者派遣法の改正により、派遣労働者と派遣先企業内の正規労働者との不合理な待遇差をなくすことが求められることになりました。働き方改革関連法のいわゆる「同一労働同一賃金」に関する部分です。

まず、不合理な待遇差を解消するための規程類の整備が必要になります。派遣労働者については、
①派遣先労働者との均等・均衡待遇
②一定の要件(同種業務のの一般の労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金であること等)を満たす労使協定による待遇
のいずれかを確保することが必要になります。

そこで、①か②のどちらの方式にするかを選択しなければなりませんが、①を選択した場合、
a)派遣先が変わる毎に賃金水準が変わることになり、不安定になりやすいこと、
b)派遣元事業者による段階的・体系的な教育訓練のキャリアアップ支援がやりにくくなること
が挙げられており、上記のことを踏まえると②の労使協定方式を選択する派遣元事業者が多くなると予想されます。

 

そこで、「労使協定方式」の場合、どのような流れで、体制を整備すればよいのでしょうか?
(1)過半数代表者の選出
労働組合がない企業の場合は、まず、派遣労働者の中から「過半数労働者代表」を選出します。この決め方ですが、管理監督者でない人の中で、民主的な手続き(投票、挙手など)により決定します。事業主が指名してはいけません

(2)労使協定の作成
労使協定に定めるべき事項は以下のとおりとなっています。

ⅰ)労使協定の対象となる派遣労働者の範囲
職種(一般事務、エンジニア等)、労働契約期間(有期・無期)等の客観的基準により定めてください。性別や国籍別に定めることは不適切として認められていません。

ⅱ)賃金の決定方法
ア:派遣先の事業所において、派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する
  一般の労働者の平均的な賃金の額と同等以上
   (賃金の額は、派遣労働者の額だけでなく、比較対象となる一般労働者の賃金の額も明示すること)
イ:派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等の向上があった場合に、
        賃金が改善されるもの

ⅲ)派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を公正に評価して賃金を決定すること

ⅳ)転勤者用社宅、慶弔休暇等の法定外休暇、病気休暇等の福利厚生、派遣元で実施する教育訓練等の
待遇の決定方法

ⅴ)派遣労働者に対して段階的・体系的な教育訓練をすること

ⅵ)その他の事項
・有効期間
・労使協定の対象となる派遣労働者の範囲を派遣労働者の一部に限定する場合は、その理由

上記の労使協定のサンプルが厚生労働省HPに掲載されていますので、参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000584344.pdf

(3)就業規則及び各種規程類の見直し
労使協定の作成に伴い、就業規則の見直しや賃金規程、退職金規程などの改定を行います。

(4)労使協定の労働者への周知

上記で締結した労使協定を派遣労働者だけでなく、すべての労働者に周知します。
周知方法は、以下の3つの方法のいずれかにより行います。
①書面の交付、ファックス、電子メール等
②社内のイントラネットにより確認
③事業場の見やすい場所への掲示

(5)労働基準監督署への報告
派遣元事業主は、毎年度6月30日までに提出する事業報告書に労使協定を添付するとともに、労使協定の対象となる派遣労働者の職種ごとの人数及び職種ごとの賃金の平均額を報告します。

以上のような手順になります。詳細は、厚生労働省のHPをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html

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