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障害年金における初診日とは、必ずしも「請求する傷病名の診断を受けた日」ではない?

2020.05.18

こんにちは! 今日のテーマは障害年金の「初診日」についてです。障害年金の請求に当たって、「初診日」が決まらないと前に進めません。初診日の決定➡保険料納付要件の確認➡障害認定日の確定➡障害状態の確認➡障害年金の請求という順序で進んでいくからです。

それでは、「初診日」とはいったいどういうものなのでしょうか?

法令で確認してみます。国民年金法第30条(支給要件)には、以下の記述があります。

『障害基礎年金は、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において次の各号のいずれかに該当した者が、当該初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った場合においては、そのなおった日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の状態にあるときに、その者に支給する。以下略………….. 』

厚生年金保険法第47条にも同様に記述があります。つまり、簡単にいうと、

初診日」とは、「障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日」ということになります。

例えば、うつ病を考えてみます。仕事関係のストレスが重なり、頭痛・不眠・食欲不振といった症状が現れ、自宅近くの内科を受診し、投薬治療を受けていたが、症状は改善せず、その後、親の勧めもあり、メンタルクリニックを受診、ここで、「うつ病」と診断される。

といったケースの場合、初診日は、どちらになるのでしょうか?

精神疾患の場合は、頭痛・不眠・腹痛などの前駆症状から、内科等を受診する場合が多いものです。ですので、上記の例の場合は、うつ病と診断された日ではなく、内科を受診した日が初診日となります。

このように、「初めて具合が悪くなったのは、いつ頃か?」を思い出し、そこから医者にかかった日を特定します。その日が初診日になることが多いようです。

なお、「初診日」の具体的取り扱いは、以下のようになっています。

(1) 初めて診療を受けた日(治療行為または療養に関する指示があった日)

(2)同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日

(3)過去に傷病が治癒し、同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日

(4)傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日

(5)じん肺症(じん肺結核を含む)については、じん肺と診断された日

(6)障害の原因となった傷病の前に相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日

(7)先天性の知的障害(精神遅滞)は、出生日

(8)先天性心疾患、網膜色素変性症などは、具体的な症状が出現し、初めて診療を受けた日

(9)先天性股関節脱臼は、完全脱臼したまま生育した場合は、出生日が初診日。青年期以降になって変形性股関節症を発症した場合は、発症後初めて診療を受けた日

最初のうつ病の事例では、上記の(4)の「最初は傷病名が確定していなくて後で確定した場合」に該当します。

次回は、「相当因果関係」や「社会的治癒」について解説します。

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