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コラム

日本で働く外国人が死亡、その時母国にいる家族は、遺族年金をもらえるのか?

2020.06.26

今日本で働く外国人が増えています。就労系在留資格である、「技術・人文知識・国際業務」「技能実習」「特定技能」「技能」などや身分系就労資格である、「永住者」「日本人の配偶者等」「定住者」などで働く外国人は、日本企業にとって貴重な戦力になっています。このような外国人は、家族帯同の場合もありますが、家族を母国に残して単身日本で稼いでいる方も多くいらっしゃると思います。

このような方が突然、事故や病気で亡くなってしまう場合があります。その場合に、日本では遺族年金という制度がありますが、これは、日本で働く外国人にも適用されるのでしょうか?

結論から言うと、要件を満たせば、遺族年金を受給することができます。

日本の年金制度では、国民年金の被保険者には、国籍要件は、ありません。従って、日本に中長期に居住する外国人は、国民年金の被保険者となり、保険料の納付義務を負います。10年以上保険料を納付すれば、老齢年金の受給権が発生しますし、初診日の納付要件や障害状態要件を満たせば、障害年金も受給することもできます。

遺族年金の場合は、死亡した者の要件と遺族の側の要件がありますので、これを今回説明していきます。

A. 遺族基礎年金の場合:

(1)死亡した者の要件:

①被保険者(20歳以上60歳未満)の死亡

②被保険者であった者が日本国内居住かつ60歳以上65歳未満の者が死亡

③老齢年金の受給権者(保険料納付期間+免除期間が25年以上)が死亡

④保険料納付期間+免除期間が25年以上の者が死亡

上記の①と②には、保険料納付要件を満たしていることが必要です。
その保険料納付要件とは、死亡日の前日において、
イ)死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間がある場合には、納付済み期間と免除期間を合算した期間が全体の3分の2以上であること。

  ロ)死亡日の属する月の前々月までの1年間に未納期間がないこと。

(2)遺族の要件:

死亡した者と生計維持関係にあった「子のある配偶者」又は「子」

「子」の要件としては、18歳年度末(高校卒業)まで。但し、傷害等級1級2級の場合は、20歳まで、となっています。

B. 遺族厚生年金の場合:

(1)死亡した者の要件:

①被保険者(会社に在職中)の死亡

②被保険者であった者が退職後、初診日から5年以内に死亡

③障害等級1級又は2級の障害厚生年金の受給者が死亡

④老齢年金の受給権者(保険料納付期間+免除期間が25年以上)が死亡

⑤保険料納付期間+免除期間が25年以上の者が死亡

上記の①と②には、保険料納付要件を満たしていることが必要です。
その保険料納付要件とは、死亡日の前日において、
イ)死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間がある場合には、納付済み期間と免除期間を合算した期間が全体の3分の2以上であること。

  ロ)死亡日の属する月の前々月までの1年間に未納期間がないこと。

(2)遺族の要件:

死亡した者と生計維持関係にあった「配偶者」「子」、父母、孫、祖父母

「子」と孫の要件としては、18歳年度末(高校卒業)まで。但し、傷害等級1級2級の場合は、20歳まで、となっています。配偶者と子は同順位です。妻は年齢要件はありませんが、夫、父母、祖父母は、死亡時55歳以上であることが条件です。

ここで、具体的事例で説明しましょう。

日系ブラジル人の男性(既婚者:42歳)が在留資格「定住者」で日本に来て10年以上自動車部品の会社にて働いていました。当初は奥さんと子供2人(現在は既に成人している)も一緒に日本に住んでいましたが、東日本大震災後ブラジルに帰ってしまいました。夫が単身で会社勤務を続けていましたが、突然病気になり他界してしまいました。在職中の死亡です。毎月ブラジルにいる奥さんに仕送りをし、頻繁に電話やメール・ラインなどで連絡は取りあっていました。

上記の事例の場合、会社に在職中の死亡なので、遺族厚生年金の対象になります。納付要件も直近1年要件は満たしているものと推定できます。あとは、妻の生計維持関係の証明だけです。

夫は日本、妻はブラジルと住所が違います。その場合は、「生計同一に関する申立書」を使って、別居している理由、仕送りの状況、音信の状況などを記載し、第三者の誰か(夫が勤めていた会社の同僚、又は人事課の社員、隣人など)に証明してもらいます。

妻の年収の証明ですが、ブラジルの役所か税務署等で、所得の証明をしてもらいます。また、夫婦の関係の証明として、婚姻証明書を提出します。ポルトガル語の書類は、日本語の翻訳文を必ず添付します。

準備する書類としては、

1)婚姻証明書(日本語翻訳文付き)

2)生計同一に関する申立書(第三者証明付き)

3)妻の所得証明書(日本語翻訳文付き)

4)夫の住民票除票

5)死亡診断書のコピー

6)妻のブラジルでの住所の証明書

7)夫及び妻のIDカードのコピー

を遺族年金の請求書に添付します。

 

以上となります。参考としてください。

 

 

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