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発病日や初診日が昭和61年3月以前の場合は、障害年金が請求できないこともあるってホント?障害厚生年金の発病日主義と谷間の障害基礎年金について

2020.08.16

今日はちょっと難しい話をします。障害年金の請求において、発病日や初診日が20年~30年前にある人がいたとします。現在50歳代や60歳代の人で、20歳代で病気が発病し又は事故で怪我をし、その後現在になって悪化し、障害年金を請求したいという場合です。

障害年金に関する法令、具体的には国民年金法や厚生年金保険法ですが、昭和61年4月1日から新法になり、それ以前では、請求できる要件が違っていました。

例えば、障害厚生年金を請求するには、新法の昭和61年4月1日以降に初診日がある場合は、その初診日に厚生年金に加入中、すなわち会社に在職中であり、保険料納付要件(3分の2要件若しくは直近1年要件)を満たし、障害認定日又はそれ以降に障害等級1級から3級に該当する必要があります。

ところが、昭和61年3月31日以前に初診日がある場合は、初診日に会社に在職中(厚生年金に加入中)であっても、発病日が在職中になければ、障害厚生年金を請求できません。これを「発病日主義」と言います。

図で表すと以下のようになります。

旧法の障害厚生年金は発病日主義

具体的事例でお話します。昭和35年5月生まれの女性。昭和53年に就職、その後昭和57年(22歳)に結婚退職。国民年金保険料は未納です。妊娠中に階段から転倒し、股関節痛があったが、しばらくすると痛みも治まったため、そのままにしていた。出産後育児休業を経て別の会社に就職。その後股関節の痛みがひどくなってきたため、昭和59年2月病院を受診。治療を受けるも痛みが治まったので、通院は中断。その後は、痛みが出るたびに、近位の医院に痛み止め等の投薬を受けていたが、つい最近歩行するのも辛いほど痛みがひどくなってきたので、病院を受診したところ、変形性股関節症と診断され、人工股関節の装着が必要と言われた。

上記の事例の場合、発病日と初診日が昭和61年3月31日以前ですので、旧法が適用されます。初診日は厚生年金加入中ですが、発病日は加入していませんので、障害厚生年金は請求できません。さらに、旧法の障害基礎年金は初診日主義のため、障害基礎年金も請求できません。

この場合、全く障害年金を請求できなのでしょうか?

このような場合の救済措置として、平成6年の法改正により、「旧法の支給要件に該当しないため、障害年金を受給できなかった者でも、新法の受給要件に該当し、2級以上の障害状態であれば、障害年金を受給できる」ようになりました。これを通称「谷間の障害年金」と言います。

そのための要件は、以下のようになります。

(1) 新法の基準で見た場合に、保険料納付要件を満足すること。但し、3分の2要件のみで、直近一年要件は適用できません。

(2) 平成6年11月9日以降、65歳到達日の前日までに障害等級2級以上に該当すること。

(3) 日本国内に居住し、所得が20前障害の所得制限範囲内であること。

上記の事例では、初診日が厚生年金加入中で、20歳から初診月の前々月までの保険料納付期間が3分の2以上であれば、支給要件を満たしますので、65歳前に障害等級2級以上であれば、事後重症請求すれば、障害基礎年金が受給できます。

以上 参考としてください。

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