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障害年金は、本人が死亡してから遺族が請求できる場合があるってホント? 未支給障害年金の請求について

2021.03.01

今日のテーマは、障害年金を請求する場合に、障害を持った本人が死亡した後も可能になるかという論点です。

通常は、何らかの障害をもった方が生きている間に請求するものという固定観念があるかもしれません。

しかし、ある一定の要件を満たせば、「未支給障害年金」として、死亡後に本人に代わって生計同一の遺族が請求することができます。

それでは、その根拠となる法律を見ていきましょう。厚生年金保険法 第47条です。以下に引用します。

『障害厚生年金は、疾病にかかり、又は負傷し、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)につき始めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において被保険者であった者が、当該初診日から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。以下同じ。)があるときは、その日とし、以下「障害認定日」と言う。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、その障害の程度に応じてその者に支給する。ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、労咳初診日の属する月の前々月までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済み期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りではない。

2 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから一級、二級及び三級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。』

となっています。 簡単に言うと、【障害厚生年金は、初診日から起算して1年6ケ月後の障害認定日において、障害状態(1級、2級、3級)にある者に支給する。】➡ つまり、《障害認定日において障害状態(1級~3級)にあれば支給される》 ということになります。ただし、保険料納付要件(初診日の属する月の前々月までに被保険者期間の3分の2以上の保険料納付済み期間及び免除期間があること)を満たしていることが前提になります。

受給権発生は、障害認定日であり、この時点で生存していれば、そののちに死亡しても、死亡した月までの障害年金を受給できるということです。以下がそのイメージ図になります。

なお、年金の支分権の時効は、5年であるため、障害認定日が、請求日より前5年超の場合は、5年前の月より死亡月までが障害年金を受給できる期間となります。イメージ図は以下の通りです。

 

それでは、その障害年金を誰が請求できるのでしょうか?  再び厚生年金保険法 第37条(未支給の保険給付)を見ていきましょう。

『保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付であってまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の三親等内の親族であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

2(略)

3 第一項の場合において、死亡した受給権者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときは、同項に規定する者は、自己の名で、その保険給付を請求することができる。

4(略)

5(略)』

以上をまとめると、請求できるのは、【死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の三親等内の親族であって、死亡の当時その者と生計が同一である者】になります。

生計同一であることの確認は、住民票が同じであることで行います。もし、住民票上の住所が違う場合は、「生計同一に関する申立書」で生計が同一であることを証明していくことになります。

今までの説明をまとめると、死後に障害年金を請求するためには、

(1)初診日において、厚生年金又は国民年金に加入中であること

(2)初診日の属する月の前々月までに保険料納付要件を満たすこと(3分の2要件又は直近1年要件)

(3)障害認定日(初診日から1年6ケ月後)において障害状態にあること。
    障害厚生年金の場合は、1級から3級。障害基礎年金の場合は、1級から2級。
    障害認定日から3ケ月以内の現症の診断書の添付が必須となります。

の要件をすべて満たし、生計同一である遺族(配偶者、子、孫、祖父母、兄弟姉妹、三親等内の親族)が自己の名で請求することです。

障害年金の死後請求は、一般的ではないため、年金事務所に相談すると、「そんなことはできません。」と言われる可能性があります。事前に日本年金機構の本部に問い合わせ、確認を取った後、最寄りの年金事務所に相談されることをお勧めします。

 

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