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2022.01.15
今日のテーマは、障害年金における「障害認定日の特例」の内、「脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって、肢体麻痺などの機能障害がおこる場合は、初診日から6ケ月経過後の症状固定日となる」点についての解説です。
障害認定日とは、障害の程度の認定を行う日をいい、具体的には、障害の原因となった病気やケガで初めて医師・歯科医師の診療を受けた日(初診日という)から起算して1年6ケ月を経過した日、又はその期間内に治った日(症状が固定した日)のことを言います。
ところが、この原則的な障害認定日より前でも障害認定日として取り扱う例外が列挙されています。
以下、「国民年金障害基礎年金 受付・点検事務の手引き(平成27年9月 第4版 日本年金機構給付企画部)」より引用します。
例えば、肢体の切断とか人工骨頭や人工関節、人工弁や心臓ペースメーカーの装着など、1年6ケ月を待たなくても、状態が変わらず、症状としては固定しているため、その切断日や装着日が障害認定日となります。
「脳血管障害による機能障害」の場合は、どうでしょうか? 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などにより肢体麻痺などの障害が残ることがあります。この場合の障害認定日は、「初診日から6ケ月経過した日以降、症状が固定した日」となりますが、その認定はなかなか厳しいようです。以下、上記の手引きからの引用です。
「脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から起算して6ケ月を経過した日以降に医学的観点から、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるときに認定されるので、請求すれば、必ず認められるものではありません。
また、初診日から起算して6ケ月目に必ず症状が固定するとみなされるわけではなく、初診日から起算して6ケ月を経過するまでは症状が固定しているとは認められないということです。
なお、症状が固定していないと認定されて不支給になった場合でも、初診日から起算して1年6ケ月を経過する前に症状が固定した場合は、改めてその症状固定した日を障害認定日として障害認定日請求を行うことが可能です。」
そこで、この特例を使ってに障害認定日請求をする場合の注意点は、どんなことが挙げられるでしょうか?
(1) 肢体の診断書で、「治った場合の年月日」が必ず記載されていること。
(2) 6け月経過後にリハビリをしている場合、診断書の備考欄に「回復目的のリハビリではなく、現状維持目的であること」を明記。
(3) 肢体の障害者手帳の交付を必ず受け、請求書に添付すること。
以上の3点が考えられますが、必ず認められるとは限りません。一度トライしてみてください。