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2022.07.10
今日は、昨日に引き続き、線維筋痛症がテーマです。線維筋痛症で障害年金をもらうには、どうしたらよいでしょうか?
●まず、線維筋痛症という病名で診断書を書いてくれる病院を見つけることです。そのためには、リウマチ科や疼痛外来などを受診しましょう。体の広範な部分に慢性的な疼痛があり、日常生活や労働にかなりの支障がでていることが条件になります。
●そして、診断書は、肢体の診断書(様式第120号の3)を使用します。そこには、以下の記載があることが必要です。
⑨「現在までの治療内容、期間、経過、その他参考となる事項」には、線維筋痛症の重症度分類試案のステージが書かれていること。
ステージⅤ又はⅣ ➡ 1級相当 ステージⅢ ➡ 2級相当 ステージⅡ ➡3級相当
⑮「握力」の記載があり、左右とも10kg以下であること。
⑯「手足指関節自動可動域」では、数値が記載されていること。
⑰「関節可動域及び運動筋力」の欄の関節運動筋力は、半減又はやや減であること。
⑲「日常生活動作の障害の程度」の欄では、〇△多数➡3級相当、〇△又は△✖が多数➡2級相当 ✖又は△✖多数➡1級相当 であること。
⑳「補助用具使用状況」の欄では、車いす、杖、壁のつたい歩き等の記載のあること。
21「その他の精神・身体の障害の状態」欄には、精神的な不安定さ、抑うつ気分等の記載があること。
22「現症時の日常生活能力及び労働能力」欄には、日常生活が著しく制限されていること、労働も困難であることなどが記載されていること。
●初診日の証明として、「受診状況等証明書」を使用しますが、これは、必ずしも線維筋痛症とはっきりと診断された病院で書いてもらうとは限りません。前駆症状として、体の痛み等が出て受診した整形外科等になる場合もあります。その辺はケースバイケースですので、因果関係を考慮しながら判断することになります。この初診日の決定は、結構難しい場合もありますので、社会保険労務士に相談することをおすすめします。
●診断書における障害状態の現症日は、障害認定日請求の場合、初診日から1年6ケ月後から3ケ月以内とします。事後重症請求の場合は、請求日(年金事務所提出日)以前3ケ月以内の日付とします。
●診断書を依頼する病院には、診断書の他に「線維筋痛症の照会様式」も記入してもらいます。
●「病歴就労状況等申立書」には、発病から現在までの病状や治療の経緯、生活への支障状況、就労での困難状況を記載します。
参考までに、日本年金機構HPに掲載されている線維筋痛症の診断書の記載例のURLを紹介します。参考としてください。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todokesho/shougai/shindansho/2021040101.files/03.pdf